東大生の高校数学ブログ

高校数学の公式を覚えずに得意になるためのブログです

覚えなくていい「数列の一般項」2

http://mynkit.hatenadiary.jp/entry/2016/09/13/234402のつづき

特性方程式ってものは「掛け続けるカタチ」にするためのテクニックだってことは前回いってたとこ。

じゃあ本当に数列\left\{ c_{n}\right\} なんか見付かるのかよ!

ということで難しそうな例を...


a_{1}=1
a_{n+1}=2a_{n}+n・・・①

の漸化式で表される数列\left\{ a_{n}\right\} の一般項を求めたい。


ということで、まず
c_{n+1}=2c_{n}+n・・・②
となるc_{n}をみつけよう。

まずc_{n}=c(定数)と考えるとnが残るから無理がありそうだ..

じゃあnを消したいからc_{n}=an+bみたいな「nの一次関数的」な感じしてみたらどうだろう?

すると
c_{n+1}=2c_{n}+n
\Leftrightarrow an+a+b=2an+2b+n
\Leftrightarrow \left( a+1\right)n-a+b=0

これが全ての自然数nについて成り立つようにすればいいから、

a=-1,b=-1

ならオッケー!ということで、

c_{n}=-n-1

がみつかった!ためしに②に代入してみよう。

たしかになりたっている...


ということで、①-②をすれば

a_{n+1}-c_{n+1}=2\left( a_{n}-c_{n}\right)
\therefore \left( a_{n}-c_{n}\right)=2
^{n-1}\left( a_{1}-c_{1}\right)
\therefore a_{n}=3\cdot2^{n-1}-n-1

というかんじ。


トクセイホウテイシキってコトバをただ知ってるだけじゃ解けなくても、きちんと理解してればできるんだなあ。


次は、a_{n+1}=2a_{n}+3^{n}+nみたいなときにどうすればいいかって話しますね。