東大生の高校数学ブログ

高校数学の公式を覚えずに得意になるためのブログです

覚えなくていい「等比数列の和」

等差数列のときと似たような導入でかきます。覚えなくていい「等差数列の和」 - 算数は得意なのに数学が苦手なひとのためのブログ

まず、等比数列の公式として、
\left( \sum ^{n}_{k=1}a^{k}\right) =\dfrac {a^{n+1}-a}{a-1}
こんな感じで教わってるかな?
それとも
\left( \sum ^{n}_{k=0}a^{k}\right) =\dfrac {a^{n+1}-1}{a-1}
みたいな感じ?


こんな感じで覚えてると、

\left( \sum ^{2n}_{k=12}3^{k}\right) は?

みたいに聞かれたとき困ります。


ということで



どうせ覚えるなら、「等比数列の和」はこう覚えよう!

\dfrac {最後の次の項-初項}{公比-1}

これが一番べんり。

たとえば、さっきの\left( \sum ^{2n}_{k=12}3^{k}\right) も、
\dfrac {3^{2n+1}-3^{12}}{3-1}」と瞬殺です。

証明もカンタン。

x=\left( \sum ^{2n}_{k=12}3^{k}\right)
とおけば、
x=3^{12}+3^{13}+3^{14}+\ldots +3^{2n-1}+3^{2n}・・・①
3x=3^{13}+3^{14}+\ldots +3^{2n}+3^{2n+1}・・・②

-①より、
\left( 3-1\right) x=3^{2n+1}-3^{12}
\therefore x=\dfrac {3^{2n+1}-3^{12}}{3-1}

という感じ。式に公比分だけかけてあげて、元のやつから引けばいいんだね。


さっきのべんりな公式「\dfrac {最後の次の項-初項}{公比-1}」を使えば、こんなのも一瞬

\left( \sum ^{n-1}_{k=2}5\cdot4^{k}\right) =\dfrac {5\cdot 4^{n}-5\cdot 4^{2}}{4-1}


やっぱり公式は、どうせ覚えるなら日本語でおぼえたほうが汎用性あっていいね。


ちなみに\sum ^{n}_{k=1}\dfrac {1}{2^{k}}=1-\dfrac {1}{2^{n}}だということもわかるけど、
nが無限大に大きくなったらどうなるだろうか。

おそらく1-0=01に近づくだろうね!


これって感覚でわかるかな??小学生にも説明できるように。(小学生は無限に出し続けたらぜったいに大きさも無限大になると信じてる)


一辺のながさが1の正方形を、どんどん半分に折っていくことを考えたら簡単にわかるよ。

こんな感じ。この図から、\sum ^{n}_{k=1}\dfrac {1}{2^{k}}=1-\dfrac {1}{2^{n}}も計算せずにわかるね。