東大生の高校数学ブログ

高校数学の公式を覚えずに得意になるためのブログです

【面白数学】引き算のやり方

【面白数学】かけ算のやり方 - 算数は得意なのに数学が苦手なひとのためのブログでも少し書いたけど、引き算も工夫しだいで楽しくなるし、暗算とかも簡単にできるようになる。


まず、こんなのは一瞬でできるかな?


5.4321-2.9997


さすがに筆算するのめんどいし、頭で筆算想像してやんのも大変だよね??


実はこれ

2.4321+0.0003=2.4324

てな感じで一瞬で暗算できるんだ。



なにをしたかっていうと、2.9997に一番近いキリの良い数3で先ず引いてあげて、あとで引きすぎた分0.0003を足してあげたんだ。



おそらく99×99は?って聞かれたらみんな「だいたい100×100=10000くらいだなー」って考えるはず。

それと同じで、「だいたい」を求めてから、ちゃんと出してあげる。

辞書で単語をしらべるとき、まずは「あ の段」で絞ってから調べるでしょ?最初からいきなし集中力高めて調べる必要ないんだ。


たとえばこんな計算「16.72-7.8」だったら、

\left( 16.72-7.72\right)-0.08=8.92

ってしてあげればいい。


筆算での暗算が得意な人は「なんでこんなめんどくさいことすんの?」って思うかもしれないけど、実はこっちの方が簡単な根拠がある。


難しい筆算を頭の中で想像するとき、同時に3つの難しい数を想像しないといけないんだ。5.4321-2.9997」の場合だと、5.43212.99972.4324だね。

それに、最後の1つは一の位から順番に決めていくから、結局頭の中で意識して覚えとかなきゃいけない数字の数がすごく多くなる。

ところが今回のやり方だと、複雑な数は1個「5.4321」だけしかでてこないんだね。

だから手順は多くなっても、同時に考えなきゃいけないことがないからラクなんだ


たとえば5.11-3.264とかだったら、43.33.27を間にとって、

1.11+0.7+0.03+0.006=1.11+0.736=1.846

みたいに考えるのもアリ。最初はめんどくさいかもだけど慣れるとすごくラク。筆算は苦手な小学生が多いくらいだから、ムズい。

【面白数学】かけ算のやり方

いきなしだけど、次のかけ算は暗算できるかな?

18^{2}
45^{2}
49×51
31×31
12×35











324だね。11^{2}~19^{2}は暗記してないとダメ。仮に覚えてなかったとしても、
9×9=814倍だから、

81×2=162
162×2=324

として倍倍にすれば頭んなかで一瞬で暗算できるね。直接4倍するよりもたぶん簡単。



2025だね。これは覚えてないのはもったいない。実は

15^{2}=225   (1×2=2)
25^{2}=625   (2×3=6)
35^{2}=1225   (3×4=12)
45^{2}=2025   (4×5=20)
55^{2}=3025   (5×6=30)
65^{2}=4225   (6×7=42)
75^{2}=5625   (7×8=56)
85^{2}=7225   (8×9=72)
95^{2}=9025   (9×10=90)

となる。理由は簡単で、

\left( 10k+5\right) ^{2}=100k^{2}+100k+25
=k\left( k+1\right) ×100+25

だから。せっかく高校生はラクラク二乗の式を展開できるんだから、使った方が絶対いいね。



これは2500-12499になる。

なにやってるか分かんないかな?
おそらく
\left( x+1\right)\left( x-1\right)=x^{2}-1
は知ってるはず。

だったら、2個差のかけ算は、

(間の数)^{2}-1

でいいね。

だから
49×51=50^{2}-1

でいいというわけ。ということは4個差のかけ算も余裕だね。

たとえば33×37だったら、

35^{2}-2^{2}=1225-4=1221

でいいんだね。めちゃめちゃ便利。


これは900+61=961でおわり。

図をかくとわかりやすいかな?

こんな感じの図を書いて、
900+30+30+1
をするだけ。筆算するよりよっぽど簡単だね。

たとえば99×99のときとかでも使える。

こんな感じで、
99×99=10000-199=9800+1=9801
と求まる。

ちなみに最後9800+1ってしたのは、先に200引いてから最後に1足したんだね。

もちろん99×\left( 100-1\right) って計算してもいいけど。



これも瞬殺。6×70=420でおわり。
12を半分にして、35を倍にしただけ。
たとえば38×55みたいなのが聞かれたとしたら、
38×55=19×110=\left( 15^{2}-4^{2}\right)×10
=\left( 225-16\right) ×10
=2090
みたいに頭のなかで暗算できるね。


こんな感じで計算していけば、ただの計算するだけでも十分たのしめそう。筆算はつまんないからたまににしよう。

覚えなくていい「Σ k^2 の公式」

タイトルちょっとみにくいなあ。

シグマを習うと、まず習うであろう

\sum ^{n}_{k=1}k^{2}=\dfrac {1}{6}n\left( n+1\right) \left( 2n+1\right) ・・・①

って公式。もちろん覚えてたほうが便利なときも多いんだろうけど、こんな覚えにくくて汚いもの覚えるのってなんだかなあ、って気分になる。

なんでかっていうと、もっとキレイで美しいのがあるからだ。

次の式たちは知ってるかな?

\sum ^{n}_{k=1}k=\dfrac {1}{2}n\left( n+1\right)
\sum ^{n}_{k=1}k\left( k+1\right) =\dfrac {1}{3}n\left( n+1\right) \left( n+2\right)
\sum ^{n}_{k=1}k\left( k+1\right)\left( k+2\right)  =\dfrac {1}{4}n\left( n+1\right) \left( n+2\right)\left( n+3\right)
\sum ^{n}_{k=1}k\left( k+1\right)\left( k+2\right) \left( k+3\right) =\dfrac {1}{5}n\left( n+1\right) \left( n+2\right)\left( n+3\right)\left( n+4\right)

めちゃくちゃキレイじゃない?もちろんこの規則で永遠と公式つくれるよ。


たとえば、①の公式示したかったら、

\sum ^{n}_{k=1}k^{2}=\sum ^{n}_{k=1}k\left( k+1\right) -\sum ^{n}_{k=1}k
    =\dfrac {1}{3}n\left( n+1\right) \left( n+2\right)-\dfrac {1}{2}n\left( n+1\right)
    =\dfrac {1}{6}n\left( n+1\right)\left( 2\left( n+2\right) -3\right)
    =\dfrac {1}{6}n\left( n+1\right)\left( 2n+1\right)

でいい。一瞬だね。同じように\sum ^{n}_{k=1}k^{3}も示せる。




じゃあ、なんでこんなキレイな式が成り立つんだろう??


実をいうとこの証明も簡単。


たとえば、

\sum ^{n}_{k=1}k\left( k+1\right)
で考えてみよう。

まず、
k\left( k+1\right)\left( k+2\right)-\left( k-1\right) k\left( k+1\right)=3k\left( k+1\right)
\Leftrightarrow k\left( k+1\right)=\dfrac {1}{3}\left\{ k\left( k+1\right)\left( k+2\right)-\left( k-1\right) k\left( k+1\right)\right\}

ってのは大丈夫だよね?

じゃあここで、

F\left( k\right)= \left( k-1\right) k\left( k+1\right)

と置けば、

\sum ^{n}_{k=1}k\left( k+1\right)=\sum ^{n}_{k=1}\left\{ F\left( k+1\right) -F\left( k\right) \right\}
= \left\{ F\left( 2\right) -F\left( 1\right) \right\}+\left\{ F\left( 3\right) -F\left( 2\right) \right\}+\ldots +\left\{ F\left( n+1\right) -F\left( n\right) \right\}
=\left\{ F\left( n+1\right) -F\left( 1\right) \right\}
=\dfrac {1}{3}n\left( n+1\right) \left( n+2\right)

となる!!

こんな感じで簡単に示せるし、結果もキレイだから絶対に知ってた方がいいね。


おまけで\sum ^{n}_{k=1}k^{3}のときも証明しときます。
k^{3}=\left( k-1\right)k\left( k+1\right)+kだから、

\sum ^{n}_{k=1}\left( k-1\right)k\left( k+1\right)  =\dfrac {1}{4}\left( n-1\right) n\left( n+1\right)\left( n+2\right)

より
\sum ^{n}_{k=1}k^{3}
=\dfrac {1}{4}\left( n-1\right) n\left( n+1\right)\left( n+2\right)+\dfrac {1}{2}n\left( n+1\right)
=\dfrac {1}{4}n\left( n+1\right)\left\{\left( n-1\right)\left( n+2\right)+2 \right\}
=\left\{ \dfrac {1}{2}n\left( n+1\right) \right\} ^{2}

簡単だね!

覚えなくていい「約数の個数・総和」

例えば480の約数の個数はなんだろう?

480=1×480
  =2×240
  =3×160
  =4×120
  =5×96
  =6×80
  =8×60
  =10×48
  =12×40
  =15×32
  =16×30
  =20×24
ということで、約数は24個だね。

ただこんなの毎回やるのは面倒だし数え間違いをしそう。。

なのでおそらく学校で素因数分解で数える方法を習うんだね。
480素因数分解すると、

480=2^{5}×3^{1}×5^{1}

だから、実は約数の個数は
\left( 5+1\right) ×\left( 1+1\right) ×\left( 1+1\right)=24個
みたいな感じで求まってしまう。

そんなの覚えてるよ!って人もいるかもだけど、じゃあ約数全部の和はわかるかな??

っていうと大変だなぁと思うか、やったけど忘れた!って人が割といると思う。


そんなとき、約数の個数がなんで\left( 5+1\right) ×\left( 1+1\right) ×\left( 1+1\right)でいいのか、ちゃんと考えてみよう!

たとえば上の例だと、


480=2^{5}×3^{1}×5^{1}

のように、
2^{0}~2^{5}の6つからどれか1つ、
3^{0}~3^{1}の2つからどれか1つ、
5^{0}~5^{1}の2つからどれか1つ

選んで掛けることによって約数が1つできる。したがって、3つの選び方は
6×2×2=24通り
あるから、約数の個数は24

となる。

こんな感じ!!つまり
べき指数(a^{x}xの部分)+1
同士を掛ければいい
んだね!



じゃあこの考え方で約数の総和を考えたらどうなるだろう?
普通に書き出してみると、

2^{0}\cdot3^{0}\cdot5^{0}+2^{0}\cdot3^{0}\cdot5^{1}+2^{0}\cdot3^{1}\cdot5^{0}+2^{0}\cdot3^{1}\cdot5^{1}+
2^{1}\cdot3^{0}\cdot5^{0}+2^{1}\cdot3^{0}\cdot5^{1}+2^{1}\cdot3^{1}\cdot5^{0}+2^{1}\cdot3^{1}\cdot5^{1}+
2^{2}\cdot3^{0}\cdot5^{0}+2^{2}\cdot3^{0}\cdot5^{1}+2^{2}\cdot3^{1}\cdot5^{0}+2^{2}\cdot3^{1}\cdot5^{1}+
2^{3}\cdot3^{0}\cdot5^{0}+2^{3}\cdot3^{0}\cdot5^{1}+2^{3}\cdot3^{1}\cdot5^{0}+2^{3}\cdot3^{1}\cdot5^{1}+
2^{4}\cdot3^{0}\cdot5^{0}+2^{4}\cdot3^{0}\cdot5^{1}+2^{4}\cdot3^{1}\cdot5^{0}+2^{4}\cdot3^{1}\cdot5^{1}+
2^{5}\cdot3^{0}\cdot5^{0}+2^{5}\cdot3^{0}\cdot5^{1}+2^{5}\cdot3^{1}\cdot5^{0}+2^{5}\cdot3^{1}\cdot5^{1}
=\left(\sum ^{5}_{k=0}2^{k} \right)\left(3^{0}\cdot5^{0} +3^{0}\cdot5^{1}+3^{1}\cdot5^{0}+3^{1}\cdot5^{1}\right)
=\left(\sum ^{5}_{k=0}2^{k} \right)\left(3^{0}\cdot\left(5^{0} +5^{1}\right) +3^{1}\ \cdot\left(5^{0} +5^{1}\right)\right)
=\left( \sum ^{5}_{k=0}2^{k}\right)\cdot\left( \sum ^{1}_{k=0}3^{k}\right)\cdot\left( \sum ^{1}_{k=0}5^{k}\right)

となる。

つまり、
2の要素の和,3の要素の和,5の要素の和
を掛けてあげるだけでいい
んだ!

つまりこの場合だと
63+4+6=73
となるんだね。



ほかの例でもやってみよう。

360の約数の個数と、その総和は?」

まず素因数分解すれば、
360=2^{3}\cdot3^{2}\cdot5^{1}
だから、約数の個数は
4\cdot3\cdot2=24個。
約数の総和は、
\left(1+2+4+8\right)\left( 1+3\right)\left( 1+5\right)
=15\cdot4\cdot6=360
となる。

知ってれば簡単だけど、いつ忘れてもいいように納得感もってたほうが安心だね。

【雑談】勉強する意味

よく子供が親や先生に「なんで勉強しなきゃいけないの?」て聞くと

「将来役に立つからだよ」
だとか
「いい大学に入っていい会社には入るためだよ」
とか
「なんでそんなこと聞くんだ!そんな子に育てた覚えはない!」

だとか全く腑に落ちない理由や、理不尽な意見を突きつけられたりするもの。


たぶん、ちゃんと理由言えないひとはその人自身よくわかってないか、もしくは自分が学生時代勉強しなくて今損した気分になってるかなんだろうなと思う。

もちろん教育方針として、わかってても理由を全部自分で考えさせるとかいう放任タイプのエリート教育もあるんだろうけど。


たしかに、勉強して得する・役に立つことは山ほどある。

・勉強できる人たちのコミュニティに入れる。
勉強できる人はだいたい頭いいし自信あるし、知的好奇心もあるから会話が面白い。一緒にできるオモロいこと、価値あることの幅も広がる。所謂人脈みたいなものも作りやすい。

・学歴あるだけでポートフォリオ無しでも信頼されやすい自己紹介になる
たとえば自分みたいに「東大ギタリストです」だとか「東大だけど3つダブってます」っていうだけで興味を持ってくれる人が急に増える。特になにか実績を残したわけじゃないのに、自分を表現するキッカケになる。新卒の面接で強いのもこれがあると思う。

・勉強を魔法みたいに思わなくて済む
ある中卒の方の書いた本(とても素晴らしい本です)を読んだとき、「ちゃんと勉強して大学くらいいけばこのくらいの漢字は読めたはずだ。。」みたいに書いてあった。ちなみにみやのはそこ書いてあった漢字、一つくらいしか読めなかった。「ちゃんと勉強してたら今頃こんな人間になれてた」みたいな変な幻想を抱かずに済む。

・胡散臭いものに騙されにくくなる
少しくらい高校のころ化学嚙ってれば、水素水なんて買う人いないはず。ウソをウソだと見抜くチカラはある程度身につく。

・単純に役に立つ
プログラミングできたら役に立つ。論理に強かったら役に立つ。勉強の動機として一番使われやすいやつ。


などなど、枚挙に暇がない、、


ただ、個人的に思うに、勉強したほうがいい理由ってべつに役に立つからじゃないと思うんだよね。

だって役に立つのが目的なら、なにに役に立たせたいか考えるのが当然自然。
ただ、高校生、ましてや小・中学生が
「将来こんなことするだ!」だとか「いまこんなことがしたい!」
なんて意識高くなるのは少数派。

もちろんそうなれた人はそれでいいけど、そうじゃない人は無理に「やりたいこと」なんて見つける必要ない。じぶんも、「こういうことやって生きていこう」みたいな指針が決まったのはこの3,4ヶ月の話。大学選びだって数学の問題が歯ごたえある大学に行きたいくらいにしか思ってなかった。


じゃあそんな「普通の人たち」はなんのために勉強するんだろう??


おそらく理由は単純で、「勉強するのって楽しくて、しかも役に立つから」


だと思う。楽しい、面白いの部分だいじ。


いやいや勉強なんて一つも面白くねえよって人は、面白いの感性がまだ発展途上だと思う。


ピカソの絵を見てよく理解できなかったからっていって、「ピカソの絵はなんも価値のないゴミだ」とはならないでしょ?
ピカソと同じように、「勉強」も正しく評価できる大勢の人達によって価値あるとされてきたもの。


オモロい!と思えるまで勉強しないともったいない。なんでもったいないかと言うと、ここまで社会で勉強勉強!って言われるってことは長い歴史で人類が経験してきたことの中で勉強が一番「オモロくて、役に立つ」ことなんだと思う。


なんだっていい、小中高で習う科目の中で最低一つは興味持てるまで一生懸命向き合ってみる。音楽でも美術でも歴史でも数学でもいい。


もし、例えば数学を大好きになれたら数学の能力がつくだけじゃなく、数式や図形を受け入れる感性がついて、アレルギーもなくなる。


そしたら数式とか図形をよく使う物理だったり建築とかだったりプログラミングだったりに取っつきやすく、楽しんで取り組めるかもしれない。

美術作品を見たとき、「なんでこの曲線は美しいんだろう」ってことを考えるとき、曲線を数式化することで、じぶんの美しいと思う感覚を分析できるかもしれない。



勉強って贅沢品で、そもそも奴隷が働く代わりに暇になったヨーロッパとかの貴族が暇つぶし始めたようなもの。

そんな贅沢品を、当たり前に高校くらいまでは行く世の中でたっぷり時間つかって手に入れるチャンスがあるんだから、やらない手はない。




そんなかんじで、勉強してそれなりにオモロいって思える感性磨けば世の中たのしいことだらけなんだね。


暇つぶしにスマホでゲームやるよりか、ゲーム作っちゃったほうがよほど面白いし暇つぶしになる。

覚えなくていい「相加相乗平均の不等式」

相加相乗の不等式で教科書に載ってるのってたぶんこんな感じ。

x,y>0のとき、
\dfrac {x+y}{2}\geq \sqrt {xy}
が成り立ち、x=yのとき等号が成り立つ。

これを証明するのはたぶんめっちゃ簡単だと思う。両辺二乗して終わりかな?

じゃあこれは当たり前に見えるかな?

x_{1},x_{2},\ldots x_{n}>0のとき、
\dfrac {x_{1}+x_{2}+\ldots +x_{n}}{n}\geq {}^{n}\sqrt {x_{1}x_{2}\ldots x_{n}}
等号成立はx_{1}=x_{2}=\ldots x_{n}のとき

これを真正面から証明しようと思ったら大変だけど、実はこれ当たり前の不等式にみえる。


じゃあまずn=2のときを、y=\log xのグラフを書いて示してみよう。

グラフより、
\log \dfrac {x_{1}+x_{2}}{2} \geq \dfrac {\log x_{1} +\log x_{2}}{2}
\Leftrightarrow \log \dfrac {x_{1}+x_{2}}{2} \geq \log \sqrt {x_{1} x_{2}}
\Leftrightarrow x_{1}+x_{2} \geq \sqrt {x_{1}x_{2}}

となる。x_{1}=x_{2}のとき等号成立っていうのも図みればわかるね。



じゃあn=3のときはどうだろう?

このときも
\log \dfrac {x_{1}+x_{2}+x_{3}}{3} \geq \dfrac {\log x_{1} +\log x_{2}+\log x_{3}}{3}
てなるから確かにこのときも成り立つね。

同様にして、n=4のときでも

簡単にできちゃうんだね。

つまりこの作業を繰り返していけば、一般的なnについても成り立つね!



ということで、実は相加相乗平均の不等式ってy=\log xのグラフが常に上に凸であることを利用した不等式なんだ!


よくみると相加相乗の不等式は
x,y\geq 0
でも成り立つのに、わざわざ
x,y>0
て書いてるのは、\log 由来だからなんだね。


相加相乗の不等式は使い方が大事だっていわれるけど、こういうのも知っておいた方が関連した証明問題のときにも役に立つね。

【面白数学】球上と平面上の点はどっちが多いか?

球の表面にある点の数と、平面全体にある点の数ってどっちが多いか知ってる?

たぶんふつうは考えたこともないだろうけど笑


実は、球上の点のほうが、平面より1個だけ多いんだ




なんでだろう?

ということでお絵描きしてみる。

この図は、平面の上に球が乗っかっている絵。よくみると、球の頂点Oから平面に向かって線分を引いてる。

そうすると、球上の点X_{k}Y_{k}に対応してることがわかる。

つまり平面上の点Y_{k}はどの点も球上の点X_{k}で対応させることができる。

てな感じで、頂点Oだけは平面上の点で対応させられないから、頂点一個分だけ、球上の点の方が多い。

というわけでした!

不思議だ!けどおもしろい。